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[と条例問題] 善意 レイシズム ニヒリズム [と条例問題]

 さと、と条例関係の話。
 ゾーニングの話について、もう少し自分なりの考えを書こうという考えがあるのですが、その前にちょっとまた、観念的なことの垂れ流し。
 仕事でもねぇのによくやるな! ったくよ! 

 非常に嘆かわしいことに、このブログを書いているへぼやだかべぼらだかいう野郎は、実に歪んだ性根をしているらしく、たいていの場合、一見穏当なモノイイで、実に酷いことを紛れ込ませて言ったり書いたりすることがあります。
 どーゆー事だ! 責任者出てこい!

 と条例関係の最初のエントリーであり、まー本人の予想を遙かに超える(せいぜい多くて1000アクセスくらいかな、と思っていたら、その10倍以上の)訪問数をカウントした「非実在青少年関係 「青少年育成条例改正? ふーん、いいんじゃない?」 と言う人へ」 でも当然、そういうけしからん記述があるわけです。
 普段人から評価も注目もされない、注目されるわけがないという自意識の人間にありがちな、「どーせ誰もマトモに読んでねーんだから、このくらい良いか」 という思考をしていると、そういうところに漏れ出てしまうと言う一つの例ですね、はい。
 人の目をきちんと意識する、というのは非常に大切ですね!
 
 
●耳ヲ貸スベキ

 でまあ、まず議事録についてですよ。
 あれ、皆さん読みましたか?
 正直に言いますと僕もきっちり全部は読んでません。
 話し言葉のそのまんまな文字起こしですし、まあ要所要所にああいう発言があるため、どーも読みにくいし読む意欲が沸きにくい。
 
 で、僕は前回、「議事録の内容が酷い、とても酷い、目を覆いたくなるほど酷い、いやもう目を覆っているので読めない、てか読めって!」 とかなんとか、かなり執拗に書いてます。
 実際読むと、引用した箇所など、「酷い箇所はとても酷い」のは確かなんですが、「全てが酷い」わけではないのです。
 良いこと、も、結構発言されてはいます。
 例えば、こんなこと。

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現在のこうした情報社会の中で、青少年を 情報から遮断するということは非常に難しいわけでございまして、家庭や学校、社会で大 人と子どものコミュニケーションを積極的にして、青少年が自ら情報を読みこなして、必 要な情報を自分で身につけさせていくということが大きな課題ではないかというふうに考 えてございます。(第7回P.6-7)

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 あれ、これ、要するに 「リテラシー」じゃないですか?
 
 又他にも、

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彼らは本当に、児童ポルノの漫画の部分が出ているかどうかということに 非常にナーバスになって、そのグループは、ここの青少協で何をやっているかということ をものすごく気にしていますので、だから議論しないということではなくて、きっちりそ れに応える議論をしていかなければならないと思っています。(第8回P.33)
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 んんん?
 反対意見を持っている人たちに対して、ちゃんと答える議論をしなきゃならない?
 んんん~?

 
 また、リテラシーに関しても、前回かなりやり玉に挙げてしまった、大葉ナナコさんですが、ツイッターのTL上で見かけたリンク、

あなたにもできる 「性と生」 のおはなし - 教育のまぐまぐ!
CASE2】インターネットによる性情報の流入防止!家庭編 http://education.mag2.com/sei/070802.html

 にて、「インターネットなどのメディアから発信される性情報」について、家庭で子どもと向き合う際に、

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まずは頭から否定せずに、「こういうの、どう思う?」という一言から、子どもを守り始めましょう。 ただ否定するのではなく「これは作り話で現実的には少ないことだから、参考にはしないほうが安全かな」など、判断力を養ってあげながら話し合うのは大切なことです。

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 等とも書かれています。

 これが、前回引用したような発言をした人と同一人物か!? と、疑いたくなる気持ちはそれはそれで分かります。

 しかし、人間というのは全て、多面的で複雑なものですから、一見すると正反対に見える発言や考えが、何ら矛盾無く共存していたとしてもおかしくはないのです。
 「少女が輪姦されるフィクションを見て興奮する気持ちと、同時に子ども達をちゃんと守らなきゃいけないという気持ちが、一人の人間の中に矛盾無く同居していることが、何ら不思議でないことと同様に」
 です。

 僕は前回のエントリーでも、彼らの中に、「差別主義、人権、民主主義の軽視」 がある、議事録の発言などから読み取れる、とは書きましたが、決して、「彼らは悪人だ」 とは書きませんでした。
 僕は、彼らが悪人だとは思っていません。
 というか、はっきり言って、基本的に善人だと思っています。
 今回、前回抜き出さなかった議事録の発言においても、「彼らが子どもに対して、善意に満ちた目線を持っていること」 それ自体は、確かであると思います。

 ただし。

 善意は、容易く差別主義と結託するのです。


●差別主義(レイシズム)の土壌は、往々にして善意に満ちている
 さほど昔でもないある時期まで、アメリカでは白人が黒人を、ちょっとした口実で難癖をつけては、リンチにかけて惨殺し、木に吊す 「お祭り」 が、ごく当たり前に行われていました。
 現代の我々の価値観からすると、まさに不動明が怒りと共にデビルマンへと変身し、「この、悪魔め!」 と叫び出すような所業ですが、では彼らは皆一様に、極悪人だったのか? というと、おそらくそうではないと思います。
 彼らの多くは、家庭では良き父、良き夫、良き母、よき妻であり、また隣人にとって良き友であり、良き市民であったはずです。
 友を思い、家庭を愛し、子を思う 「善良な」 心と、黒人を憎み、虐げ、虐殺することを楽しむ心は、矛盾無く同居し得ます。

 差別主義とは、善良な心が失われていることを指すのではなく、善良なる心を向けるべき対象を、ひどく限定的に選び、それ以外を排斥しよう、排斥して構わない、という心理から生まれます。

 差別は、それを行う人の根底に善意があるときに、より強くその恐ろしさを現します。
 それが、ハナから誰にも善意を向けない、所謂 「悪人」 と、「差別主義者」 の違いです。


 基本的に彼らは善人です。間違いなく。
 僕なんかよりずっど善人だし、様々な点で立派な人たちだと思います。
 僕は、自分が彼らよりも立派で善良な人間だ、等とはカケラも思っていません。
 彼らは彼らなりに、世の中を良くしたいと思い行動しているのですから。
 ただ、その善意を、あまりに限定的で、バランス感覚を欠いた形で 「子ども」 へと向けてしまうことで、それ以外を排除、排斥しようという差別主義に陥ってしまっているのです。
 (おそらくは) 本人も無自覚なままに。

 これが、密室的な会議の欠点です。
 冒頭で書いたように、「他人の目を気にすること」 は、当たり前ですが大切なんです。
 「どーせ誰もマトモに読みゃしねーよな、こんな垂れ流しのクソブログなんか」 という自意識が、ある場面での殊更ひどい表現に繋がるのと同様に、限られた人間、限られた空間で、誰かに聞かれること、誰かの目が向けられることをも忘れてしまった会議を繰り返しているウチに、彼らの中の内なる善意が、おかしな方向に向かい、ひどくバランスを欠いたものになってしまった。
 そういう部分も、(その背後にあるとされる、官僚利権的な要素などを一旦除いた場合に) 大きいと思います。

 だから、今回ネットを通じて大きな反論、反響があったことに対して、「誤解が広がっている」 と言うのも、ある意味当然なんです。
 改定案を考えていた人達は、まるっきりの善意でそれを行っていたのですから。
 ただ、その善意が、密室的な会議を繰り返し、相反する意見、異なる意見を汲み取っていくという 「議論」 をせずに、「ハナから同じような意見や考えを持つ者同士が互いの持論や善意を補強しあう事」 を繰り返していくウチに、知らず知らず、差別意識と人権無視の、歪んだ改定案になっていった。

 これは、ツイッターなどでの改定案反対の議論でも、気を付けないといけないことです。
 同意、同意、の繰り返しで、ただ互いの持論を補強し合うことは、議論ではないし、その過程で、「相反する立場、異なる意見の人たち」 を、差別的な認識で排除しようとするのは、同じように危険だからです。
 お気を付けなはれや!
 って、人ごとかよ! お前もだろ!

 
●レイシズムは、ニヒリズムを生み、ニヒリズムはレイシズムを育む
 フィクション害悪論、つまり、「漫画やアニメの影響で子ども達がおかしくなる!」 という認識は、容易く 「漫画やアニメを好んでばかりいる輩は、“おかしいに決まっている” 」 という差別主義(レイシズム) に陥ります。
 そういったレイシズムの洗礼を受けて育った、特に今の10代、20代の、「漫画やアニメを趣味とする、若い世代、青少年」 は、容易く虚無主義(ニヒリズム)と敗北主義(ルサンチマン)に陥ります。
 「どうせ俺のことなんか、誰も価値を認めないし、キモオタ誌ねとしか思っちゃいねーんだし、何を言っても無駄出し無意味だ。だったら俺だって、こんな社会無視して、好き勝手にアニメや漫画だけ楽しんで生きてやるよ」
 
 「漫画やアニメばかり見ている輩」 が、実社会と向き合いたがらず、意思表明や調和を無視するような、不健全なニヒリズムに囚われているのだとしたら、それは、「漫画やアニメが原因」 なのでしょうか?
 それとも、 「漫画やアニメを好んでばかりいる輩は、"おかしいに決まっている" 」 という論調で、子供の頃から彼らを差別し続けていた、「良識ある大人達」 でしょうか?
 
 バランスを欠いた善意は、容易く差別主義と結託します。
 差別主義の洗礼を受けた子ども達は、容易くニヒリズムとルサンチマンに陥ります。
 そしてまた、別の形の差別主義と結託し、差別主義を生み出すのです。
 ニヒリズムとルサンチマンに満ちた言葉と態度は、「良識ある大人」を刺激し、彼らにより警戒心を与えます。
 それがまた、さらなる 「善意に満ちたレイシズム」 を呼び覚ますのです。

 
 未だに尾を引いている、所謂オタクに対するレイシズム的視線は、言うまでもなく 「宮崎事件」 を契機に、「マスメディア」 により形成され、「良識ある大人達」 が支持しました。

 もういい加減、宮崎ショックから先に進むべき時期ではないでしょうか。
 というかそんな時期は本来とっくに過ぎているんです。
 
 未だに、「宮崎事件などを見れば、漫画やアニメ、ポルノによって異常者になるのは当然事だ」 等という論調で、規制論を語る人が居ます。
 貴方のその、差別主義に満ちた言葉こそが、誰かをニヒリズムへと押しやり、或いはあなた方の語るような 「異常者」 を育てているのではありませんか?

 「フィクションに影響力がある」 のではありません。
 あらゆる言葉、あらゆる表現に、それを受け取った誰かに何かしらの影響を与える力があります。
 
 フィクション害悪論を当然の正論と位置づけ、前提とした規制主義者達は、漫画やアニメを見ているウチに、突然変異のように 「異常者」 が現れたり、また、エイリアンの如く 「何処かから突然異常者がやってきた」 かに言います。
 けど、実際には違います。
 彼らが言うような、異常な認識を持つ人間は、間違いなく 「我々の社会」 から現れている。
 
   /__.))ノヽ
   .|ミ.l _  ._ i.)
  (^'ミ/.´・ .〈・ リ
  .しi   r、_) |  わしらが育てた
    |  `ニニ' /
   ノ `ー―i´


 我々全員が、様々な形で、そういう人を育てているのです。


 世の、「良識ある大人」 を自認する人は、宮崎ショックをちゃんと総括して、オタクや漫画アニメを好む人たちに対する、安易な差別主義から脱するべきです。
 そして同時に。
 それらの安易な差別主義の洗礼を受け続けたオタクたちも。
 安っぽいニヒリズムに浸って自分を慰めて等いないで、この社会で共存すべき在り方、生き方を考える時期なのです。
 時~期な~のでぇ~す。(大山のぶ代っぽい声で)


 ライムスター宇多丸の、映画『インビタス』評よりの大意引用。
「一人の英雄が前進するだけでは勝利はなく、人と人の手の間をメッセージが、言葉が、想いが伝わりながら、広く波及することで、理想へと向かえる」
 
 差別主義や、虚無主義に陥った言葉やメッセージが、人の間を伝搬し、より差別的、虚無的なものになってしまうのと同様。
 世の中を良くしたい、という意志、言葉、メッセージも又、人の間だを伝搬し、広く波及することで、理想的な、目指すべき社会への道を指し示すことになる。
 誰か一人の英雄が現れることを待つのではなく、また、特定の誰かの意志で変えようとするのでもなく。



 いやー、もう、なんかふつーに口先だけでご立派なことを言ってると、ネット内で変にに立派な人扱いされるから大変ですね!
 基本、「こんな糞垂れブログ、誰も読みゃしねーんだし」 という、ニヒリ・ズム・ダイクンな姿勢でやってきてたのに!
 まあ、今だけバブリーにアクセス上昇中ですので、なんか巧いことアフィリエイトとかで銭を稼ぐことは出来ないでしょうか。
 そういうまさっぱり分かりません。
 もっと、ご立派なことをベラベラ垂れ流して、ナオンちゃんにモテたいです。
 それでは、亀鬼山権三郎のPNで、むくつけき大男達が互いの乳首に、刷毛で桃屋の辛そうで辛くないちょっと辛いラー油を塗りつけ合うという漫画の制作作業に戻りたいと思います。
 買ってね♪ 

[補足の補足]

 補足の補足的なことを書いていると、ちょっと本論を進めめにくいというのがあるのでたていていはしょってしまうのですが、ちょっともう少しばかり。
 今回引用した、大葉ナナコさんのweb連載記事、

[あなたにもできる 「性と生」 のおはなし - 教育のまぐまぐ! http://education.mag2.com/sei/ ]

 実際読むと、結構良いこと書いているんですよ。
 記事内容や、そのほかこの人の主張に全てに賛成できるかどうかとは別の事として、本当、多分、基本的には良い人なんですよ。
 自分もやった事なんであまり言えた義理ではないのですが、この人の発言の一部を抜き出して、この人自身を全面的に否定する様なのは、まあよろしくないなあ、と。
 勿論、抜き出した議事録発言自体がひどい、ってのは間違いないんですが、人というのは多面的なものですしね。
 ま、それこそ本論とは全く関係ないのですが、僕は個人的に、あんまり女の人を悪く言うのは好きではないのです。
 過去ログで相当、室井祐月disとかしておいて何ですが。
 男は良いです。所詮男ですし。エガタツさんとかは全然問題なくdisります。
*--------------------------*

 補足の2.

 「オタクを自認する人たちは、もう宮崎勤事件のつまらない呪いから抜け出すべきにょ!」
 的なことを以前ぐだぐだ書いていたから、ついでにリンク張っておくにょ!
現代呪術作法 (誰が『電車男』に呪いをかけたかRemix)




TAMAFLE BOOK 『ザ・シネマハスラー』

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  • 作者: 宇多丸
  • 出版社/メーカー: 白夜書房
  • 発売日: 2010/02/27
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 この本の中では、まだ 『インビクタス』 評は載ってません。
 でも、「耳ヲ貸スベキ」。


新装版 デビルマン(1) (講談社漫画文庫)

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  • 作者: 永井 豪
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/11/11
  • メディア: 文庫



 「悪魔め!」



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 僕、まだ買ってなかったりして。テヘリ。

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